2016年8月24日水曜日

笑顔と涙と(玉川学園オーケストラ部様)

皆さん、こんにちは。
「企画員」です。

リオ・オリンピックでは沢山のドラマがありました。
挙げればきりがないのですが、個人的には陸上男子400Mリレー
がとても印象に残っています。
ジャマイカ・アメリカのメダルは堅く、銅メダルはどの国が取るのか・・・。
それがここ数回の流れ・・・。
しかし、今回はアメリカが結果的には失格となりましたが仮に失格と
ならなくても日本が勝っていました。
まさに、少しでも良い色のメダルを取るために練習した選手、コーチ、
スタッフの努力が「銀メダル」という形で報われました。

努力(練習)の成果が出て、笑顔の選手、涙を流す選手。
結果が出なくて涙を流す選手。

いずれにしても本気で努力した選手が見せる笑顔や涙は見ている人の
心を動かしますね。



さて、今回は笑顔と涙と玉川学園オーケストラ部様のご紹介です。

皆さんの受入れに対応するのは今年で4回目。
毎年の定期的な訪問には頭が下がります。

今回は午前・午後と2回公演を行いました。

午前は幸町に完成した災害公営住宅「幸町住宅」のコミュニティセンター。


幸町コミュニティセンター(撮影日は別な日)
 
 
 
演奏開始前の様子
 
 
ここで行なうのは初めてのため、住民の方々が来てくれるのか心配でしたが
最終的には満員となりました。
皆様、ありがとうございました。

 
 
 
 
そして午後は水梨小学校体育館で演奏です。
 
 
水梨小学校体育館
 
 
 
こちらは約100席くらいあったのですが、ほぼ満席。
お客様も普段あまり耳にしない弦楽器の演奏に耳を傾けていました。
 
 
 
 
 
午前・午後のお客様に共通したことは、表情。
演奏前に会場に入る際は皆さん固い表情でしたが、
演奏終了後に帰る際は皆笑顔でした。
 
 
演奏の曲目のなかに「川の流れのように」や「ふるさと」などなじみの曲もあり
一緒に歌ったり、ふるさと(震災前の街)を思い出して涙したり、先生のトークや
演奏者の皆さんのしぐさなどに笑い声が出るなどとても良い演奏会でした。
 
 
人間は普段心にある感情を表に出すことは少ないのではないでしょうか。
ましてや津波の被害に遭われた皆様にとっては泣きたくても泣けない、
忘れたくても忘れられない複雑な思いを抱えながら生活なさっています。
 
それは、私には計り知れないものです。
 
今回の演奏会をとおして感情を少しでも出すことにより心が軽くなった事が
お帰りの際の笑顔につながっているのではないかと思いました。
 
 
 
水梨小学校での演奏会も終盤にさしかかったころ、外は雷が鳴り大粒の雨が
降ってきました。
演奏終了後も止むことはなく、雨が弱くなるまでお客様との交流会が急遽行なわれ
ました。
 


玉川学園の生徒達が客席に来て、お客様に楽器を貸して音の鳴らし方
を教えたり、世間話をしたり・・・。
とても心温まる交流でした。

今回見に来た子供達の中から「将来の夢は音楽家」という子も出てくるかも
しれませんね。
 
 
そして最後は「オーソレミオ」。
 
 

プロのテノール歌手の方がお客様の手を取って情熱的に歌い上げています。
それを見ている会場の方々は皆笑顔。


音楽に関してはど素人な私ですが、「音楽っていいな」と思いました。

そして演奏会は無事に終了し、皆さんは南三陸町に向かって出発しました。

玉川学園オーケストラ部の皆さん、ありがとうございました。

また会いましょう。



最後になりますが、今回公演をするにあたりましてご協力いただいた
気仙沼市震災復興・企画部地域づくり推進課の神谷さん、羽田地区自治会長の
尾形さん、水梨小学校の校長先生をはじめとした先生方、その他関係者の皆様
、ご来場いただいたお客様方に御礼申し上げます。


皆さん、全員良い笑顔でした・・・。


 


 


 


2016年8月3日水曜日

日野市より・・・

皆さん、こんにちは。
企画員です。

今回は東京都の日野市より、日野市教育委員会様が企画した
「日野市被災地に学ぶ生きる力プロジェクト」に参加した中学生の
皆様の様子をお伝えします。

皆様の行程をざっくりご紹介しますと、2泊3日の行程で・・・

1日目・・・午後に気仙沼市に到着後、リアス・アーク美術館見学
      及び語り部による現地案内(階上地区・内湾地区)

2日目・・・午前は気仙沼中学校との交流
      午後は語り部による現地案内(唐桑地区・陸前高田市(特別)

3日目・・・ボランティア活動後に日野市へ帰る

という内容になっています。


私は、語り部による案内の部分に同行させていただきました。



リアス・アーク美術館見学の様子 


震災からもう少しで5年半・・・
震災の記憶の風化と言われているところですが、
この美術館に来ると、2011年3月11日の記憶がよみがえってきます。
生徒の皆さんは、当時小学生。
「地震で大きく揺れたこと」「親が帰宅困難になったこと」などは覚えて
いるようですが、その時に被災地とよばれている場所で何があったのかと
いうことは実際に来て見て初めて知ったのではないでしょうか。



防潮堤見学の様子
 
 
美術館見学後、階上地区経由で訪れたのが、商港岸壁にある防潮堤。
その大きさに驚いている生徒さんもいました。
 
壁の向こう側は、建物や工事現場があるのですが全く見えません。
仮に壁の向こう側が海で、大津波が目前まで迫っていたとしたら・・・。
 
ちょっと怖いですね。
 
 
そして、1日目は終了。
 
 
 
2日目は気仙沼中学校との交流。
 

地元の新聞(三陸新報)に記事が載っていました。
とても良い交流ができたようですね。


そして午後から、語り部が合流して案内開始。



唐桑の小鯖漁港にある石碑の前で説明。

石碑の裏には、当時の津波の被害が記されています。
(例:亡くなった方の人数、流された船の数、流された馬の数・・・など)

今のように映像や画像で残せない時代に、何とかして津波の怖さを
伝えようとした先人の想いが伝わってきます。


陸前高田市にて

陸前高田市では、献花をしました。
献花する場所の周辺には津波の高さを示すプレートがあり、
あらためて津波の大きさを実感しました。


そして、気仙沼市に戻ってきて案内終了。



生徒の皆さんはそれぞれの学校で今回の旅行の発表を行なうそうです。

災害が発生し、避難所が設置されると、中学生や高校生も大きな力と
なります。
気仙沼市でも、幼稚園や小学校の子供と一緒に遊んであげたり、物資の
運搬を手伝ったりと大活躍だったそうです。

緊急事態にはそれぞれが役割を持って乗り切らなければいけません。
震災を知らない世代も今後増えてくるので、防災・震災学習の重要性は
増してくるのではないでしょうか。

その時に津波の被害を受けた私たちは何を伝えることができるのかということを
真剣に考えなければいけません。


日野市の皆様、ありがとうございました。